スポーツ教室の倒産が急増中?生き残るために今すべきこと
こんにちは。スターフォームの山下です。ゴルフやサッカースクールなどのスポーツ教室の倒産が、2025年1月〜4月の間で過去20年最多の11件に達したという記事を目にしました。背景には、人件費の高騰や、オンライン指導といった新たな競合の登場などがあるようです。
SPOBOOKとしては、お客様の多くがスポーツ団体の皆さまです。ですので、スポーツ教室がなくなってしまうことは、私たちにとっても大きな問題です。
日頃から、SNSなどでお客様の活動を拝見しておりますが、ビジネスという感じより、子どもたちの育成や人間的な成長に力を注いでおられるチームが多いと感じています。
ですので、そうしたチームの皆さまには、これからもますます発展していただきたい!本当の運営の大変さなどは理解不足の点もあるかと思いますが、少しでも発展的な運営のために、スポーツ教室これからどの視点でアプローチすべきか?といった点を願望を込めて考えてみました。
①子どもたちに「人間教育」を届ける場を
一部で時代錯誤と言われるかもしれませんが、最近の学校教育では、先生と生徒の間にかつてほどの距離感や信頼関係が築きにくくなっているという話をよく耳にします。指導のあり方も変化し、かつてのようにビンタしたり、こめかみを持ち上げたりw…強く叱ることが難しい環境の中で、教師の指導力や影響力が限定される場面も増えています。
もちろん、体罰的な教育を肯定するつもりはありません。ただ、子どもが自らの行動に気づき、反省し、成長する「瞬間」が減っているのではないかという懸念はあります。そうした成長の機会を、本来は家庭で補完できるのが理想ですが、現実には共働き世帯の増加により、家庭で子どもに十分な時間と注意を注ぐことが難しい状況も少なくありません。
だからこそ、そこに「スポーツ教室」の可能性があるのではないでしょうか。ただ身体を鍛える場ではなく、社会性や礼儀、人との関わり方を学ぶ「人間教育の場」として、スポーツ教室がその役割を果たすことができれば、保護者が安心して子どもを預ける意味や価値は高まると考えます。
実際に、甲子園などの現場で、少年チームの指導者が子どもたちを観戦に連れて行く姿を見て、とても素晴らしい取り組みだと感じました。スポーツを通じて夢や目標を共有し、仲間と共に学ぶ体験は、まさにかけがえのない「人間教育」の瞬間です。
しかし一方で、同じ会場で子どもたちの目の前でスタッフが所定外の場所で喫煙している場面も目にしました。こうした行動は、言うまでもなく教育的な配慮に欠けるものであり、保護者として「本当にこのチームに通わせる価値があるのか」と疑問を抱かせる原因にもなります。
スポーツ教室が担う役割は、単なる技術指導だけではありません。子どもたちの未来を育てる「環境」として、どのような価値観と姿勢を持って向き合うのかが、ますます問われていく時代になっていると感じています。
②親子での「運動習慣」を育めないか
お子様をスポーツ教室に通わせている保護者の皆さまは、健康や運動に対して高い意識をお持ちの方も多いかもしれません。しかし一方で、実際には「運動不足を感じている」という声も少なくありません。事実、厚生労働省の「健康日本21(第二次)」によると、40〜50代の運動習慣者の割合は男性で約35%、女性で約28%と、依然として低い水準にとどまっています(2022年時点)。
こうした背景を受けて、近年ではパーソナルジムや「チョコザップ」のように、忙しい日常の中でも手軽に運動できるフィットネスジムが急成長を遂げています。コンビニ感覚で通える気軽さが、多くの運動初心者層のニーズと合致しているのです。
このようなトレンドを考えると、スポーツ教室が「親子で通える運動拠点」としての機能を持つことは、非常に有意義なチャレンジではないでしょうか。お子様への技術指導に加え、保護者様にも簡単なトレーニングやストレッチ、軽運動のプログラムを提供することで、家族全体の健康をサポートする——それは単なる「教室」から、「地域のウェルネス・コミュニティ」への進化と言えます。
また、親が運動に取り組む姿を見せることは、子どもの運動意欲や習慣にも好影響を与えます。心理学的にも「モデリング効果(観察学習)」はよく知られており、子どもは親の行動を無意識に模倣する傾向があります。つまり、親が楽しんで運動している環境は、そのまま子どものポジティブな学びの場にもなるのです。
こうした取り組みは、単なる「サービスの多角化」ではなく、スポーツ教室が社会における役割を再定義するきっかけにもなります。家族の健康、地域のつながり、そして子どもの人間的成長——それらすべてに貢献できる場として、スポーツ教室にはまだまだ広がる可能性があるではないでしょうか。
③オンライン教育と共存しハイブリッド化を
スポーツ分野でもオンライン教育の普及が進んでいます。確かに、オンライン教育にはサービスによりますが以下のような明確なメリットがあります。
・24時間、好きなタイミングで受講可能
・自宅など、環境に依存しない利便性
・映像解析やデータでのフィードバック
・著名な指導者からのレビューやコメント
このような合理性・利便性は、リアルな教室では難しい側面です。しかし一方で、「教わる」だけでなく「身につける」ことが重要な子どもの指導においては、本当に定着しているか・理解できているかという視点が欠かせません。
つまり、スポーツ教育においてはオンラインとリアルを分断するのではなく、互いの強みを活かしてハイブリッド化することが鍵だと考えています。
たとえば、
・オンラインでフォームや知識を予習し、リアルで実践とフィードバック
・リアルな教室での動きを動画・数値で可視化し、オンラインで保護者と共有
・オンラインコンテンツで欠席補完や復習を行い、継続学習をサポート
このように、現場の教育価値をITの力で拡張する設計ができれば、リアルなスポーツ教室は「通う価値」のある存在として、さらに高い評価を得られるはずです。
IT化は、教室をデジタルに置き換えることではありません。子どもたちの学びと成長を、より確かで深いものにするための武器として、テクノロジーを取り入れる。それが、これからのスポーツ教室に求められるかもしれません。
④記念品には、SPOBOOKという選択
これは、言うまでもないことかもしれません。
スポーツ教室で仲間とともに過ごした時間や汗を流し、笑い、時に涙を流しながら積み重ねた日々は、何にも代えがたい財産です。そのかけがえのない瞬間を、1冊の本としてカタチに残す。SPOBOOKなら、それが実現できます。
写真やコメント、記録、そしてそのときの空気感までを詰め込んだ1冊は、単なるアルバムを超えた共通の記憶媒体になります。
10年後、ページをめくったときに、
「あの時、本気で頑張ったな」
「仲間と一緒だったから乗り越えられた」
そんな感情がよみがえるのがSPOBOOK!教室としての卒業記念や節目のタイミングにSPOBOOKを作ってみる、それは、選手にも保護者にも、指導者にとっても忘れられない宝物になるはずです。