【熱想】亡きチームメイトに捧げる想い…與座海人(西武ライオンズ5位)
「ドラフト特番2017! お母さんありがとう」泣き友に捧げる…
仕事なので録画で後日見ることがほとんどですが、新しくプロ野球選手が誕生するドラフトとセットで放送されるこの番組!
すっかりドラフトシーズンになると楽しみの一つになっています。
TVなのでもちろん脚色されますが、ありふれた日常感は、ドラマや映画の比ではないリアルさがあると思います。
指名されない選手が取り上げられることもありますが、家族了承の元での撮影なので何ら問題ないことです。そこにヒシヒシとプロの厳しさを感じることができたりします。
今年も多数の学生選手が取り上げられました。みなさんはどの選手のストーリーで感動されましたか?
私は、西武ライオンズから5位指名された、岐阜経済大学の與座海人くんです。
本人は直接知りませんが、初出場した今春の大学選手権大会の東京ドームでの試合。
少しだけですが観戦する機会がありました。
東京ドームのスタンド裏に設置されているモニターから確認されたのか忘れましたが、ベンチの壁に掛けられている「背番号15のユニホーム」に気づくのに時間はそうかかりませんでした。
ふと頭を過ぎったことは、チームメイトが亡くなった..
病気で闘病中…?
何かの事情で、一緒にグランドに立つことができないチームメイトの存在がいるのだろうと頭に過ぎったことは今でも鮮明に覚えています。
その時に応援に来ていたチームメイトに聞いて、大学1年生のときにバイク事故で亡くなったチームメイト中野くんの存在も知りました。
志半ば、チームメイトが突然亡くなる…
まったくキツイ冗談と思いたくなる
両親はじめチームメイトは「辛い」とか、「悲しい」とか、言葉では表現しきれないくらい複雑な心境だったと思います。
私も現役時代ではありませんが、高校時代のチームメイトが亡くなりました。中野くんと同じように面会できず意識不明の日が続き、そのまま目覚めることはありませんでした。
はじめて事実を聞いたときは、思わず耳を疑いました。嘘と願っても現実は何一つ変わることはありませんでした。
この前会ったときは凄く元気だったのに…
出会いは偶然、死は突然訪れるということを
チームメイトの死を通して痛感しました。
中野くんの死をキッカケに「中野の分まで」と心を震え立たせた與座くんは見事4年生の春のリーグ戦で優勝。全国の舞台でも完投して見事に1勝をしました。
全国大会での初勝利したときのウイニングボールは大学ではなく、香川県の実家にいる中野くんの両親のもとへプレゼントされていたようでした。
オフ期間に中野家にチームメイトと訪れていました、「すごく懐かしい」と言いながら昔の写真を見ている與座くんたちの姿がとても印象的でした。
中野くんが写っている数枚の写真。そこから共に過ごした色々な思い出たちが糸を引くように與座くんたちの頭に浮かんでいるんだろうなと、私の目にはそう映りました。
当たり前に野球をしていたチームメイト。
野球のとき以外でも本当に色々なことを語ったり、馬鹿して遊んだり、語り切れない思い出がたくさんあります。
「”誰かのために”発揮される力」
意識が無い状態のときに、チームメイトが送った寄せ書きのボールと応援動画が流れたあたりは涙腺崩壊でした。
残念ながら、意識は戻りませんでしたが、中野くんのために!という想いは想像以上にチームの力をあげたと思います。
どうやら、自分のために何かを頑張ろうと発揮される力はそこそこのようですが、誰かのために力を発揮することは不思議なくらいパワーが溢れるものですね。
”チームメイトの死”という何事に代え難い代償となりましたが、一生チームメイトの心の中にずっといてくれて、支えてくれるんだろうなとTVを見ていて改めて思いました。
一人暮らしの與座くんの部屋
中野くんの写真を忘れないように部屋の見えやすいところに飾ってありました。
與座くんが言っていた「中野がいないからこそ、僕たちが頑張らなければならない。」
誰かのために頑張れるって、凄く素敵で、人の力が抜群に発揮されるんですね。
そしてチームメイトが改めて教えてくれたように思います。
思い出FOR EVER
ありがとう與座くん、中野くん。